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台湾で実際に起きた聾唖学校での性的虐待事件を元に描いた衝撃作!『無聲(むせい) The Silent Forest』が東京フィルメックス・コンペ部門にて初上映!

台湾人女性監督コー・チェンニエンの映画デビュー作であり、その作品クオリティの高さから台北映画祭のオープニング上映作品に選ばれた。


Story:

聾唖学校へ転校してきた少年チャンチェン(リウ・ツーチュアン)。
彼は、学校の創立記念パーティで踊る愛らしい少女ベイベイ(チェン・イェンフェイ)に心を寄せ始める。

だがある日、通学バスの中でベイベイが他の少年たちに性的虐待を受けていることに衝撃を受け、ベイベイを救おうとするが、チャンチェン自らも学校内でのいじめや虐待に巻き込まれていってしまう。

チャンチェンの告発を受けて教師による虐待問題の調査が始まるが、生徒達への聞き取りが進むに連れ、問題の根深さが徐々に浮き彫りになっていくのだった・・・。


台湾で実際に起こった事件の映画化だが、これが映画監督デュー作となる女性監督コー・チェンニエンの類まれな演出力により、ゴリゴリの社会派作品なのに、青春もののようであったり、時折、スリラーやホラー作品の様相を呈してきたり、ファンタジーのような映像表現もあるが、その全てが撮っ散らかることなく馴染んでいて、映画としての完成度は比類なきレベルのものとなっている。

特筆すべきは、主人公の二人やクラスメートたちはろうあ者であるため、手話のシーンは字幕であり、音で聞こえてくる台詞による説明表現が極端に少ないのにも関わらず、観る者の気持ちに全てが刺さってくる。

大概の映画監督であれば、逃げ出してしまいそうな難しい題材をこのクオリティで形にできたこと、それは出演者の熱演もさることながら、監督の確かな表現力に他ならない。

コー・チェンニエンは、間違いなく台湾映画界の新しい時代を形作る監督になるのであろうし、『無聲(むせい) The Silent Forest』は、規定の枠には収まりきらない逸材のデビュー作となった。


『無聲(むせい) The Silent Forest』上映後の監督との貴重なQ&Aはこちら

センセーショナルな題材を完全映画化!台湾映画『無聾(むせい)』上映後、監督とのリモートQ&A全文掲載


『無聲(むせい) The Silent Forest』(2020年・台湾・1時間44分)
監督:コー・チェンニエン
出演:リウ・ツーチュアン、チェン・イェンフェイ、バフィ・チェン、クゥアン・ティン・リュー、クェイ-メイ・ヤン、タイ・ボー


第21回東京フィルメックスにて
2020年10月30日及び11月2日上映‼

第21回東京フィルメックス TOKYO FILMeX 2020

2022年1月14日よりシネマート新宿、アップリンク吉祥寺、シネマート心斎橋 他にて公開!



VOIDセレクト: 東京フィルメックスが応援してきた世界の映画作家たち







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【更新】2021年9月22日


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