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中国映画界の名匠ジャ・ジャンクー監督によるドキュメンタリー『海が青くなるまで泳ぐ』、そして、プロデュース作『不止不休』

近年は故郷の山西省汾陽で過ごすことが多いというジャ・ジャンクー監督が、2019年5月に開催した文学フォーラムに招聘した作家たちの話をベースに構成したドキュメンタリー。

故人であるマー・ホン(馬烽)と所縁のある人々の話から始まり、年代の異なる3人の作家が登場。

映画『活きる』の原作者として知られるユイ・ホアなど、中国近現代70年の変遷を自己の体験や中国の社会、文化に対するそれぞれの見解を通して語る。

都市化が急速に進む中国だが元々は農業国家であり、山西省汾陽には多くの作家が移り住んできたという経緯があるため、ジャ・ジャンクー監督は農業がどう発展してきたのかを文学を通じて映画で表現したいと思ったという。

『海が青くなるまで泳ぐ』上映後リモートQ&A:市山フィルメックス・ディレクター(画面左)/ ジャ・ジャンク―監督(画面右)


また、当初は『ある村の文学』というタイトルにする予定だったが、作中にも登場するユイ・ホアが「子どもの頃泳いでいた海は黄色い海だったが、海の色は青いと知り海の色が青くなるまで泳ぎ続けていきたいと思った」という言葉を聞いてタイトルを変更したと語った。


『海が青くなるまで泳ぐ』(2020年・中国・1時間51分)
監督:ジャ・ジャンクー
出演:ユイ・ホア、ジャ・ピンワー、リャン・ホン


ジャ・ジャンクー監督によるプロデュース作、中国社会の不正を暴く記者の成長物語『不止不休』

現代中国の社会問題を数多く告発した実在の新聞記者をモデルに、学歴も財力もコネもない若者が数多の壁を乗り越え実力派記者として成長してゆく様を描く。

『罪の手ざわり』以降のジャ・ジャンクー作品を助監督として支えたワン・ジンの監督デビュー作であり、ヴェネチア映画祭オリゾンティ部門で上映。

ちなみに、作中にはプロデューサーとして本作に携わったジャ・ジャンクーも鉱山労働者の悪徳監督官としてカメオ出演している。


『不止不休』(2020年・中国・1時間55分)
監督:ワン・ジン
出演:バイカー、ミャオ・ミャオ、チャン・ソンウェン


第21回東京フィルメックスにて上映!!

第21回東京フィルメックス TOKYO FILMeX 2020

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