片時も目を離せない、鮮烈な愛と追憶の物語『燃ゆる女の肖像』
カンヌ国際映画祭 脚本賞及びクイア・パルム賞をはじめ、
数多の名だたる賞を受賞した話題作!!
Story:
18世紀、フランス。
望まぬ結婚を強いられようとしている貴族の令嬢と、彼女の肖像を描く女性画家の鮮烈な恋を繊細に描写し、第72回カンヌ国際映画祭で脚本賞及びクイア・パルム賞をW受賞したセンセーショナルなラブストーリー!
ブルターニュの貴族から娘エロイーズの見合いのための肖像画を依頼された画家のマリアンヌは、孤島に建つ貴族の屋敷を訪れる。
エロイーズは結婚を嫌がっているため、母である貴婦人はマリアンヌに正体を隠してエロイーズに近づき、気付かれないように肖像画を完成させるよう依頼する。
依頼どおり、マリアンヌは密かに肖像画を完成させるが、真実を知ったエロイーズに絵の出来栄えを批判されてしまう。
絵を描き直すと決めたマリアンヌに、意外にもエロイーズはモデルになると申し出る。
キャンバス越しに見つめ合い、海に囲まれた美しい島をともに散策し、音楽や文学について語り合ううち、激しい恋に落ちていく2人だったが……。
『水の中のつぼみ』(第60回カンヌ国際映画祭 ある視点部門 正式出品)のセリーヌ・シアマが監督・脚本を手がけ、貴族令嬢エロイーズを『午後8時の訪問者』のアデル・エネル、画家マリアンヌを『不実な女と官能詩人』のノエミ・メルランが演じている。
Must Point:
・監督のセリーヌ・シアマと主演のアデル・エネルは元パートナーであり、シアマ監督はパートナーを解消した後に、アデルに新境地を開いてほしいとの願いを込めて、彼女に当て書きして本作を脚本から創りあげている。
・監督のセリーヌ・シアマは35ミリフィルム撮影と8Kデジタル撮影のどちらにするか迷い、実際の撮影現場でカメラテストを行ったうえ入念に比較し、肌の質感などの再現性からデジタルを選んだという。
・アデル・エネルは映画に登場する彼女の肖像画のいくつかを撮影後にもらうことになっていたが、本作の成功により絵画は世界中に展示されることになった。
・画家役のノエミ・メルランは撮影期間中も毎日、絵を描くことに長時間を費やしていた。
・カンヌ国際映画祭 クイア・パルム (La Queer Palm) は、カンヌ国際映画祭の独立賞のひとつでLGBTやクイアをテーマにした映画に与えられる。
2010年創設。
本作は創設からちょうど10作目の受賞作品となる。
受賞作には2012年の『わたしはロランス』、2015年の『キャロル』、2018年の『Girl/ガール』など、錚々たる作品が名を連ねている。
Awards:
- 第72回カンヌ国際映画祭:最優秀脚本賞
- 第72回カンヌ国際映画祭:クイア・パルム賞
- フランス・第25回リュミエール賞:主演女優賞
- フランス・第25回リュミエール賞:撮影賞
『燃ゆる女の肖像』(2019年・フランス・2時間2分)
監督:
セリーヌ・シアマ
出演:
ノエミ・メルラン、アデル・エネル、ルアナ・バイアミ、バレリア・ゴリノ
©Lilies Films.
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【更新】2022年5月14日