男と女、他人と他人、人間と人間。二人だけの濃密な愛憎劇『マルコム&マリー』
ゼンデイヤ&ジョン・デヴィッド・ワシントン競演!! あることをきっかけに、愛し合う二人の間に起こる一夜の諍い。
自ら監督・脚本を手掛けた映画のプレミア上映を終え、恋人のマリー(ゼンデイヤ)と共に深夜に帰宅した新進気鋭の映画監督マルコム(ジョン・デヴィッド・ワシントン)。
プレミアでの観客達の高評価に上機嫌のマルコムとは対照的に、マリーは機嫌が悪い。
浮かれるマルコムはマリーの不機嫌さにも気づかず、滔々と自分の映画と観客の反応について語り続けていたが、なんとか平静を保とうとしていたマリーの言葉によって中断される。
その晩、プレミアで起こった出来事はある意味二人の間にある問題を象徴するような出来事だったのだ・・・。
愛し合う二人の諍いを観ているうちに、自らの過去や現在を投影して考えずにはいられない、愛や他人と深く関わることの意味など、あらためて問いかけるストーリー。
愛の形は人の数だけあるように、本作を観て思うことも千差万別だろう。
ミニマムな中に濃縮された問いかけに対する自分なりの答えを、探してみてはいかがでしょうか。
Must Point:
本作は新型コロナウイルスによるロックダウンで映画製作に大幅な制約がある中、2020年6月17日から2020年7月2日の約2週間で撮影された。
全編ほぼマルコムの自宅内のシーンであるにも関わらず、35mmフィルムによるこだわりのモノクロ撮影、スタイリッシュかつ動きのあるシーンで構成されており、音楽もストーリーと連動するなど観ていて飽きさせない。
また、二人の会話劇であるだけに作品が活きるか否かは主演二人の力量に負うところが大きいわけだが、共に熱のこもった演技で最後まで目が離せない。
殊にゼンデイヤは、わずかな目元の動きや体全体のしぐさでの感情表現など、マリーの激しさと繊細さ、脆さと強さを感じさせる抑揚の効いた演技が見事で圧巻の素晴らしさ。
『マルコム&マリー』(2021年・アメリカ・1時間46分)
監督:
サム・レヴィンソン
出演:
ゼンデイヤ、ジョン・デヴィッド・ワシントン
© 2021 Netflix Studios, LLC
2021年2月5日よりNetflixにて配信‼
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