
ダイ・ハードを彷彿とさせる超高層アクロフォビア・ハード・アクション『Cleaner/クリーナー』
超高層ビルを占拠した凶悪なテロリストたちに立ち向かうのはたった一人の窓拭き清掃員・・・。
ワケあって窓拭き掃除の仕事をしている元兵士である主人公ジョーイ・ロックをハードに演じるのは、人気女優デイジー・リドリー。
超高層ビルでのアクションと聞いて思い出されるのはナカトミ・プラザにたまたま居合わせた一人の警察官が否応なしにテロリストと死闘を繰り広げ、後にアクション映画の金字塔に輝いた不朽の名作『ダイ・ハード』(1988年)
本作はアクション巨編の名手マーティン・キャンベル監督による『ダイ・ハード』を超える意気込みを感じさせる超高層からのハイ・フォールありの手に汗握るハードなサスペンス・アクションである。

Story:
元兵士のジョーイ・ロック(デイジー・リドリー)はワケあって、現在はロンドンでビルの窓拭き仕事を生業としている。
エネルギー会社所有の超高層ビルでジョーイが窓拭き清掃作業をしている最中、300名が集う会社主催の祝賀会へ突如、武装した一団が現れ、会場を占拠する。
攻撃的なアクティビストのリーダー(クライヴ・オーウェン)は、彼らの要求が聞き入れられなければ、300名の人質もろともビルを爆破するとの声明を発表する。
彼らに立ち向かえるのは、たった一人、窓拭き清掃員のジョーイだけだった・・・。
Behind The Inside:
高層ビルでの窓拭き清掃員が主人公のアクション映画の元ネタ
この『ダイ・ハード』ばりの超高層ビルでのアクション作品は、2001年にジャッキー・チェン演じる世界貿易センターの窓拭き清掃員がテロ計画を防ぐべく大活躍するという映画『Nosebleed』という作品で実際にニューヨークの世界貿易センターも撮影ロケーションの一つとして映画化が進められようとしていた。
だが、同時期に発生した多くの人命が失われた2001年の米国同時多発テロの悲劇を受け、映画化は急遽中止されていた。
窓拭き清掃員が主人公のアクション映画はそれ以降製作されたことはなく、24年ぶりに現代のロンドン市内の名所となっている87階建ての超高層ビル、ザ・シャードを舞台にデイジー・リドリー主演で陽の目を見ることとなる。
本作では何らかの理由で軍隊を除隊し、窓拭き清掃に従事している主人公ジョーイが環境アクティビストが起こすテロ事件に巻き込まれ、人命を救助するために悪漢と対峙し、我が身も顧みない決死の救出劇に挑む勇敢な活躍を描いている。
本編中ではジョーイの自閉症の弟、マイケル(マシュー・タック)もまたこのテロ・ハイジャッキングに巻き込まれる形で登場し、コンピューターハッキングの才能を活かし姉を助ける重要な役割を演じる。
『Cleaner/クリーナー』(2025年・イギリス・1時間37分)
監督:
マーティン・キャンベル
出演:
デイジー・リドリー、クライヴ・オーウェン、タズ・スカイラー、マシュー・タック、リー・ボードマン、レイ・フィアロン、ルーファス・ジョーンズ、アキー・コタベ、リチャード・ホープ 他
© Cleaner Movie Limited 2024