13歳から撮りためたホームビデオを巻き戻してみたら…. 『PLAY 25年分のラストシーン』涙と笑いと愛の再生の物語
パリを舞台に90年代のカルチャーで彩られた日々を振り返るとかけがえのない記憶が記されていた。
13歳のマックスは両親からプレゼントされたビデオカメラで家族や友人たちとの日々を録画し始めた。
ホームビデオ録画はライフワークのようになり、その後25年間の間、自分といつも一緒に過ごした友人たちとの日常を撮りためてゆく。
大人になるにしたがって素直になれず、自分にとって大切なものを失ってしまったマックスは、新たにラストシーンを付け加えるために準備を始める。
携帯電話もネットもなかった子供時代へもう一度戻ってみたい!そんなセンチメンタルな思いから監督アントニー・マルシアーノは、まず架空のラッシュ・フィルムを作成し、製作サイドのゴーサインをもらいました。
マックスの各年代でホームビデオを回していたという設定は、いざ撮影をしようとするとボタンを押せなかったと監督アントニーは言います。
何故なら、本当らしい嘘をつけているのか?と絶えず自問自答してきたからで、なぜ?ここでビデオのRECを押したのか?撮影者は誰なのか?誰が撮っているのか、どうやったら分かるのか?といったリアルであれば、至極、単純なことで悩み続けたといいます。
その努力の積み重ねが様々な年代層に共感を呼ぶ本作の魅力に繋がっています。
『PLAY 25年分のラストシーン』(2019年・フランス・1時間48分)
監督:
アントニー・マルシアーノ
出演:
マックス・ブーブリル、アリス・イザース、マリック・ジディ、アルチュール・ペリエ、ノエミ・ルヴォウスキー、アラン・シャバ
©2018 CHAPTER 2 – MOONSHAKER II – MARS FILMS – FRANCE 2 CINEMA – CHEZ WAM – LES PRODUCTIONS DU CHAMP POIRIER/ PHOTOS THIBALUT GRABHERR