真面目で幸せな人生を送ってきたが、セックスで快楽を味わったことがなかったことだけを後悔している還暦過ぎの未亡人女性ナンシーの性的な冒険をコミカルに描く!
Story:
ナンシー・ストークス(エマ・トンプソン)は、還暦を過ぎた元学校教師。
真面目に生き、よき夫ロバートと家族にも恵まれ、マイホームも手に入れて、誰の目から見ても人生を満喫してきた彼女であったが、たった一つだけ心に残ることがあった・・・。
それは、よきセックスの快楽を経験したことがないということ。
伴侶にも先立たれ、ナンシーは一大決心をし、計画を実行に移す。
その計画とは一度も体験したことのない様々な性行為のリストを作成して、ホテルにセックス・ワーカーを呼び、実体験することだった。
ホテルの部屋で待つナンシーの元に現れたのは、とても誠実そうで魅力的なセックス・ワーカーの青年レオ・グランデ(ダリル・マコーマック)。
レオは見た目だけでなく会話も洗練されていて、緊張しているナンシーも次第に気持ちが絆されてゆくのだった。
Behind The Inside:
インティマシー・コーディネーター不在の撮影現場でも上出来の作品となった秘訣とは?
エマ・トンプソンとダリル・マコーマックの二人から昨今、映画撮影でベッドシーンなどセンシティブな性的シーンの場で必要とされるスタッフであるインティマシー・コーディネーターは必要ないと申し出があり、第3者が介在しない形で撮影は進められた。
演者達のための心の調整役がいない代わりに、撮影期間中、エマとダリルは互いをよく理解して快適になるための努力は怠らなかったという。
本作は、二人の息が合ってゆくように順撮りとし、毎日台本の12ページ分を撮影し、19日間で撮り終えた。
監督のソフィー・ハイドにとって、エマの濡れ場シーンの撮影の時ほど自分の気持ちを砕いたことは今までの彼女の監督人生の中でなかったという。
インティマシー・コーディネーターが不在でも、イギリスを代表する名女優にして、脚本も手がける劇作家という二つの顔を合わせ持つ知的で魅力的なエマ・トンプソンが故、性的でセンシティブであってもコミカルでナラティブな名作になり得ているところが高評価を得ている理由の一つなのかもしれない。
Awards:
- プロヴィンスタウン国際映画祭:観客賞(ベスト・ナラティブ作品)
『グッドラック・トゥ・ユー、レオ・グランデ/Good Luck to You, Leo Grande』(2022年・イギリス・1時間37分)
監督:
ソフィー・ハイド
出演:
エマ・トンプソン、ダリル・マコーマック、イザベラ・ラフランド 他
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Reels:
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