
ティルダ・スウィントンの幼馴染の映画作家による半自伝的映画『スーヴェニア:パート2』
前作『スーヴェニア 私たちが愛した時間 』のその後を描く、ティルダ・スウィントンの幼馴染ジョアンナ・ホッグの半自伝的ストーリー。若き映画作家の成長譚をティルダの娘オナー・スウィントン・バーン主演で贈る、映画愛に溢れた内省的で荘厳な人生についての物語

Story:
ジュリー(オナー・スウィントン・バーン)は、前作『スーヴェニア 私たちが愛した時間』(2019年)で酷い目に遭わされたクズ男、アンソニー(トム・バーク)との恋愛の後、アンソニーをモデルにした完全なるフィクション・ドラマを卒業制作にすることで、辛い思い出を忘れ去りたいと考えていた。

1980年代のイギリス。
前作となる『スーヴェニア 私たちが愛した時間 』は、フィルム・スクール通いの温室育ちの学生ジュリーのひたむきな映画への情熱の傍らで最初は魅力的に感じられた年上の男性アンソニー(トム・バーク)との出会いを描く。
だが、実は麻薬中毒であった悪い男アンソニーに振り回されていくジュリーの人生の暗転が映画制作を通して描かれていく。
『 スーヴェニア 私たちが愛した時間 』 (2019・イギリス・アメリカ・2時間)
監督:
ジョアンナ・ホッグ
出演:
オナー・スウィントン・バーン、ティルダ・スウィントン 、トム・バーク 他
Behind The Inside:
ティルダ・スウィントンの幼いころからの親友で、2部構成主義という稀有な映画作家
本作の監督ジョアンナ・ホッグとティルダ・スウィントンは、10歳の頃からの幼馴染で、若き頃のジョアンナの所業をティルダは目の当たりにしてきたという。
第1作目の製作の件でティルダに相談している時、たまたま顔を出したオナーを見て、以前から知っていたのにも関わらず、ジュリー役は彼女と直感したという。
ただ、オナーは俳優としての演技経験はほとんどなく、彼女にとってはデビュー作であり、母娘共演にして、栄えある主演作品となった。
本作シリーズを作るにあたって、2部構成は最初からの構想で1作目のエンドクレジットでもパート2が作られることが明示されている。
製作費調達で難航したため製作期間が空いてしまい、2作品を続けて撮ることは叶わなかったが、本来は、パート1とパート2を同時に撮りたかったのだそうだ。
Must Point:
A24が初めて続編に製作費を出資!
ジョアンナ・ホッグ監督が2010年に公開した作品 『アーキペラーゴ/Archipelago(原題)』を観たマーティン・スコセッシが当時、関わっていた映画撮影スタッフ全員に観ることを勧めるほど気に入り、巡り巡って『スーヴェニア 』シリーズの製作をやるまでになった。
そして、映画製作会社A24が続編ものに出資をした初めてのケースとなった。
Awards:
- 英国インディペンデント・フィルム・アワード:編集賞、衣装賞、プロダクション・デザイン賞
- モンクレア・フィルム・フェスティバル:学生審査員賞・ジョアンナ・ホッグ
- 第74回カンヌ国際映画祭:パルム・ドッグ賞・ローズ、ドーラ、スノウベア
『ザ・スーベニア:パート2/The Souvenir: Part II(原題)』 (2021年・イギリス・1時間47分)
監督:
ジョアンナ・ホッグ
出演:
オナー・スウィントン・バーン、ジェイガン・アイエ、リチャード・アイオアディ、アリアン・ラベド、ジェームス・スペンサー・アッシュワース、ハリス・ディキンソン、チャーリー・ヒートン、ジョー・アルウィン、ティルダ・スウィントン
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