さすらう中年男とませた甥っ子の心の旅路『カモン カモン』
ホアキン・フェニックス主演で贈る!異才マイク・ミルズ監督最新作は、監督自身の心模様を投影した叔父と甥っ子のさすらいのロードムービー。
Story:
ラジオ局のリポーター、ジョニー(ホアキン・フェニックス)は、大きな制作プロジェクトを抱えていた。
そのプロジェクトとは、アメリカ中の様々な子供たちが心に描いている将来の夢と抱いている恐怖は何か?という相反することについてインタビューする旅だ。
取材旅行の途中、ジョニーは実妹、ヴィヴ(ギャビー・ホフマン)に呼び出され、彼女とその息子、ジェス(ウッディー・ノーマン)が暮らすロサンゼルスへと足を向けることとなる。
ヴィヴの夫は心を病んで何年もの間、家族と離れて暮らしていた。
シングル・マザーの家庭と変わらぬ生活ぶりの母子の家を訪れたジョニーはジェスの面倒をみることを頼まれ、取材旅行にジェスを連れて行かざるを得なくなり、そこから叔父と甥っ子のちぐはぐな2人旅が始まる。
結婚をしないことを選んだ中年男ジョニーとその甥っ子ジェス、旅を通して、世代を越えた2人の人間の絆が深まってゆく。
Behind The Inside:
『カモン カモン』はマイク・ミルズ監督“内省”三部作完結編?
マイク・ミルズ監督は、過去にも自身の家族を映画の中で描いてきた。
『人生はビギナーズ』(2010年)では、父が亡くなるまでの5年の間、自身が抱いた複雑な心模様を描いた。
そして父を演じたクリストファー・プラマーにアカデミー賞・助演男優賞をもたらす。
続いて、ミルズ監督は『20センチュリー・ウーマン』(2016年)で母と姉のことを描いている。
母と姉に育てられたと公言するミルズ監督は、女性を中心に描くことで周囲の男性に彼女らがどのように影響を及ぼしていくのかを愛情たっぷりに描いている。
劇中で母を演じたアネット・ベニングの演技は絶品と云われ、姉を投影させたと云われるシェアメイトの写真家を演じたグレタ・ガーウィグの好演に注目が集まった。
本作『カモン カモン』では、年頃の一人息子を持つ父としてのミルズ監督自身の日常の心のさまよいをホアキン・フェニックスが好演。
叔父のジョニーが代理の父として甥っ子ジェスと日々、接している内に深まる血が繋がった者同士の家族の絆。
そして、互いの心の成長をほぼ全編モノクロームの色調の中で叙情的かつユーモラスに描くドラマディ(ドラマ×コメディ)の傑作となっている。
『カモン カモン』2022年4月22日(金)公開、映画前売券(一般券)(ムビチケEメール送付タイプ)
『カモン カモン/C’mon C’mon(原題)』(2021年・アメリカ・1時間48分)
監督:
マイク・ミルズ
出演:
ホアキン・フェニックス、ギャビー・ホフマン、ウッディー・ノーマン、スクート・マクネイリー、モーリー・ウェブスター 他
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2022年4月22日 全国公開‼
映画『カモン カモン』公式サイト|絶賛公開中
映画『カモン カモン』主演ホアキン・フェニックス×監督マイク・ミルズ×製作A24スタジオが初タッグ!アカデミー賞®常連チームが贈る最高に愛おしい物語。突然始まった甥っ子との共同生活。戸惑いと衝突、想定外から生まれた奇跡の日々。
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【更新】2022年3月20日