若年性認知症の弟を持つイギリス人監督サリー・ポッターが介護で寄り添った経験をもとに書き下ろされた感動の物語。認知症を抱える父と介護をする娘が心で旅をした美しく壮大な記憶の物語。
Story:
ニューヨークのアパートに一人で暮らすメキシコから来た作家のレオ(ハビエル・バルデム)は、認知症を患っていた。
娘のモリ―(エル・ファニング)やヘルパーによるデイ・ケアも虚しく、意志を通じ合うことは困難になるほど病状は悪化していたのだった。
ある日、レオを病院に連れて行くため、アパートを訪れたモリ―だったが、レオは故郷メキシコで出会った初恋の女性ドト―レス(サルマ・ハエック)との日々、作家生活に行き詰まり、一人でギリシャを旅したことを回想し、心配するモリ―の傍らで心の中を旅し続けていた。
流浪の作家レオと娘モリ―にとって、人生のターニング・ポイントで選んできた道は、正しかったのだろうか?
大切な記憶を紡いでいきながら、自身の人生というものを見つめ直す時、心の奥底にしまい込んでいた思いが沸き上がる美しくも壮大な心の旅路。
Behind The Inside:
カットされたエピソードの存在
実はニューヨークでのエピソードでハビエル・バルデムとクリス・ロックの出演シークエンスが撮影されていたが、編集してみると他のエピソードとの相性が悪かったため、サリー・ポッター監督の判断でやむなく全て削除されている。
映画製作にはよくあることであるが、映画ファンとしては非常に残念ではある。
『 選ばなかったみち/The Roads Not Taken』(2020年・イギリス・スウェーデン・ポーランド・スペイン・アメリカ・1時間25分)
監督:
サリー・ポッター
出演:
ハビエル・バルデム、エル・ファニング、ローラ・リニー、サルマ・ハエック
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