平和そうな住宅街から決して逃れられない 不条理迷宮スリラー『ビバリウム/Vivarium(原題)』
夢のマイホームを手にしただけだったのに… ルネ・マグリットの絵画の世界に紛れ込んでしまったかのような脱出不可能なラビリンスだった…⁈
住まいを探すトム(ジェシー・アイゼンバーグ)とジェマ(イモージェン・プーツ)のカップルは、不動産屋で瀟洒な街並みの住宅地「Yonder」を案内される。
内見を終えて帰ろうと車を走らせるが、周囲の景色は全く変わらない。
住宅地から抜け出せなくなった彼らのもとに赤ん坊が入った段ボール箱が届く。
訳も分からないまま赤ん坊の世話をするうちに2人の心は破綻してゆく…。
ビジュアルはまるでルネ・マグリットのポップなシュルレアリスムの世界、ストーリーはフランツ・カフカのような歪んだ不条理劇、永遠に続く迷宮の哲学
Must Point:
フィネガン監督は、前作の短編『フォックス/Foxes(原題)』で描いた世界をベースにジェシー・アイゼンバーグ(『ソーシャル・ネットワーク』(2010年)『ゾンビランド・ダブルタップ』(2019年))を主役に据えて、長編作として作り上げた。
Awards:
- 仏・カンヌ国際映画祭批評家週間・Gan財団賞
- スペイン・シッチェス・カタロニア国際映画祭・主演女優賞・イモージェン・プーツ
『ビバリウム/Vivarium(原題)』 (2019年・アイルランド・アメリカ・デンマーク・ベルギー・1時間37分)
監督:
ロルカン・フィネガン
出演:
ジェシー・アイゼンバーグ、イモージェン・プーツ、ジョナサン・アリス
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【更新】2021年8月1日
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