異端の鳥
発禁本がホロコースト映画の決定版として驚異の映像化!迫害を受けながら生き抜く少年の奇跡の物語
ナチスから逃れるため、疎開していた天涯孤独な少年はお世話してくれていたおばあさんも亡くし、身寄りのないまま、一人旅に出る。
行く先々で、少年に酷い仕打ちを与える人々、孤立無援の中、それでも無我夢中に生き抜こうとするのだが….
主演の少年を演じたペトル・コトラールは小さな街からやってきた全く演技経験のない普通の少年だった。
脇を固めるのは、ハーベイ・カイテル、ステラン・スカルスガルド、ウド・キアー、ジュリアン・サンズ、バリー・ペッパーといったハリウッドでも活躍する大ベテラン俳優の面々
ステラン・スカルスガルドに至っては、ヴァーツラフ・マルホウル監督が製作資金で苦労を重ねていることに心を痛め、たった100ユーロの出演料で本作に参加している。
原作の小説家イェジー・コシンスキは映画化の元となった小説「ペインティッド・バード」を自伝的ストーリーとしていたが、後に創作した部分もあると訂正し、物議を醸した。
ペインティッド・バード (東欧の想像力)
コシンスキ(1991年没)は当時、映像化は望んでいなかったが、その理由は今も謎のままである。
ハル・アシュビー監督の名作映画『チャンス』(1979年)の原作小説『庭師、ただそこにいるだけの人』の執筆者でもある。
庭師 ただそこにいるだけの人
Must Point:
ヴェネチア映画祭での正式上映時、残酷なシーンを見るに堪えなかった12名の観客がロックされた劇場のドアを一つ一つこじ開けようと逃げ惑ったことから一気に本作の悪名が知れ渡った。金獅子賞にもノミネートされていたが、残念ながら同じく話題作であったホアキン・フェニックス主演の『ジョーカー』が大賞をさらった。
金獅子賞は逃したが同映画祭で、本作の迫害を受けながらも必死に生き抜く少年の物語に対し、世界の子ども命と権利を守るために活動している国際連合児童基金ユニセフからユニセフ賞が与えられた。
Awards:
- 第76回ヴェネツィア国際映画祭:ユニセフ賞
- シカゴ国際映画祭:最優秀撮影賞
- チェコ・ライオン:作品賞、監督賞、撮影賞、編集賞、音響賞、美術賞、衣装賞、メイク賞
『異端の鳥』2020年10月9日(金)公開、映画前売券(一般券)(ムビチケEメール送付タイプ)
『異端の鳥』(2019年・チェコ・スロバキア・ウクライナ・白黒・2時間49分)
監督:ヴァーツラフ・マルホウル
原作:イェジー・コシンスキ「ペインティッド・バード」
出演:ペトル・コトラール、ウド・キアー、レフ・ディブリク、イトカ・チュヴァンチャロヴァー、ステラン・スカルスガルド、ハーヴェイ・カイテル、ジュリアン・サンズ、バリー・ペッパー
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