コロナ禍の世界が認めた禁断の映画『アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ』

ルーマニアの鬼才ラドゥ・ジューデが放つ！世界が同時に経験したパンデミックとその後の社会の閉塞感を、“卑猥”とは何か？と改めて問いかけることで社会の偽善や偏見を読み解くブラック・コメディ。

Story:

ルーマニア、ブカレスト。

名門校の教師であるエミ（カーシャ・パスカリュー）は、コロナ禍の街をさまよい歩いていた。

夫（ステファン・スティール）とのプライベートセックスビデオが、意図せずパソコンよりネットに流失。

生徒や親の目に触れることとなり、保護者会のための事情説明に校長宅に向かっているのだ。

しかしそこにはブカレストの街を漂流するかのように、エミの歩く姿が映し出されるだけだ。

彼女の抱える不安や苛立ちは、街ゆく人々も共有する怒りと絶望であり、さらにはその街、引いては世界の感情そのもののようであった。

猥雑で、汚れ、怒りを孕んだ空気が徐々に膨れ上がっていく…。

Behind The Inside:

本作はロシアでは上映禁止処分に

本作は、ロシアでの上映は、ポルノ文化を助長するという理由で上映禁止となっている。またアメリカでは、17歳以下鑑賞禁止であるNC-17指定となっている。尚、日本での上映は、15歳未満の方は入場・鑑賞不可のR15指定である。

Awards：

• 第71回ベルリン国際映画祭：金熊賞（作品賞）
• 第94回アカデミー賞：ルーマニア代表選出作品
• イースト・ウエスト：ゴールデン・アーチ国際映画祭：最優秀商業映画賞
• プーラ映画祭：最優秀作品賞（小規模のクロアチア製作作品として）、貢献賞（インディーズ・クロアチア製作作品として）

『アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ/Bad Luck Banging or Loony Porn』（2021年・ルーマニア・ルクセンブルク・チェコ共和国・クロアチア・スイス・イギリス・1時間46分）
監督：
ラドゥ・ジューデ
出演：
カーシャ・パスカリュー、ステファン・スティール、ニコディム・ウングレアーヌ、アレクサンドル・ポトチェアン、アンディ・ヴァスリュアニュ、ガブリエル・スパイユ 他
© 2021 Silviu Ghetie / Micro Film

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