死者からの電話は救済なのか⁉︎ 血も凍るサイコ・スリラー『ブラックフォン』
スコット・デリクソン監督は『ドクター・ストレンジ/マルチ・バース・オブ・マッドネス』を降板して、その反動でブラムハウスと手を組みシュールで奇怪な傑作ホラーを作り上げた
Story:
子どもの連続失踪事件が起きているコロラド州のとある町。
ある日、シャイな少年フィニー(メイソン・テムズ)は小学校から帰る途中、マジシャンだという黒い風船を持った男グラバー(イーサン・ホーク)に出会う。
グラバーは「マジック見るかい?」と言って引きつけた瞬間、フィニーを無理やり黒いバンに押し込んでしままう。
意識を取り戻したフィニーは地下室に閉じ込められていた。
その部屋は壁に囲まれ、鍵のかかった扉と鉄格子の窓、そして断線した黒電話があった。
すると、その断線しているはずの黒電話のベルが突然鳴り響く・・・。
一方、フィニーの妹グウェン(マデリーン・マックグロウ)は、兄の失踪に関する不思議な予知夢を見たことから、その夢の記憶を頼りに必死に兄の行方を探し始める。
Behind The Inside:
原作は、スティーブン・キングを父に持つジョー・ヒルの短編小説
映画化原作に選ばれたのは、ホラー小説の帝王スティーブン・キングが父であることをひた隠しにしながら、着実に成功を積み上げていったモダン・ホラーの小説家ジョー・ヒルの短編小説「黒電話」
Must Point:
トム・サヴィーニによるグラバーの奇怪なマスク・デザイン
一度見たら、忘れられないグラバーの奇怪なマスクは数タイプあり、『ゾンビ』の生みの親ジョージ・A・ロメオを支えた特殊メイク・アーティスト、『13日の金曜日』などを手がけてきたトム・サヴィーニによるマスター・ピースともいえるもの。
『ブラックフォン/The Black Phone(原題)』(2021年・アメリカ・1時間42分)
監督:
スコット・デリクソン
出演:
イーサン・ホーク、メイソン・テムズ、マデリーン・マックグロウ、ジェレミー・デイビス、ジェームズ・ランソン、バンクス・レペッタ 他
© 2021 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.