ワインのない国、ジンバブエ共和国から難民として南アフリカへと逃れた4人の男性たちがフランスで開催される白人ばかりのワインのブラインド・テイスティング選手権に果敢にも挑む!まるでワイン版『クール・ランニング』な痛快ワイン・バトル・ドキュメンタリー
Story:
“ワイン真空地帯”のジンバブエ共和国から、4人のソムリエが「世界ブラインドワインテイスティング選手権」に初参戦する珍事が起きた。
ジンバブエから南アフリカに逃れた難民かつ黒人の“チーム・ジンバブエ”を迎え撃つのは、“神の舌を持つ”23カ国の一流ソムリエたち。
先進国の白人が多数を占めるスノッブな世界に、故郷ジンバブエの威信をかけて乗り込んだジョゼフ、ティナシェ、パードン、マールヴィン。
クラウドファンディ ングの支援を受けてワインの聖地フランスのブルゴーニュにたどり着いたものの、限られた経費で雇ったコーチは久し振りの晴れ舞台で大暴走。
浮き足立つ“チーム・ジンバブエ”の波乱に満ちたスリリングなワインバトルの結末はいかに!?
Behind The Inside:
本作を作る契機となったワイン=白人文化という図式を思い知ったドキュメンタリー
4年前、長編ドキュメンタリー映画『世界一美しいボルドーの秘密』を制作した本作の監督の一人、ワーウィック・ロスの製作チームは、ワイン業界はヨーロッパ中心で、排他的で、圧倒的に白人が多いことを思い知る。
だが、世界で最も有名なワインの権威のひとりであるジャンシス・ロビンソンからジンバブエ難民の4人が南アフリカのトップソムリエに急成長していると驚きのストーリーを知らされたことが本作『チーム・ジンバブエのソムリエたち』製作のキッカケとなった。
Must Point:
ジンバブエはワインをほとんど飲まない国民性
ジンバブエのアルコール消費に占めるワインの割合ランキングは、第136位(2010年度)で、1.7%しかない。ワイン王国イタリアは65.6%で第3位、フランスは56.4%で第6位、ちなみにもっと飲んでいそうな日本でさえ4.1%で第110位。
白人ばかりの排他的なワイン文化の中にワインを嗜む背景がほぼ無いジンバブエからの難民男性たちがワインに目覚め、トップ・ソムリエとなっていくストーリーが多くの者のハートを射抜いている。
Awards:
- トライベッカ映画祭:観客賞(ドキュメンタリー部門)
『チーム・ジンバブエのソムリエたち/Blind Ambition』(2021年・オーストラリア・1時間36分)
監督:
ロバート・コー、ワーウィック・ロス
出演:
ジョゼフ、ティナシェ、パードン、マールヴィン、ジャンシス・ロビンソン、ジャン・ヴァンサン、ドゥニ・ガレ
© 2020 Third Man Films Pty Ltd
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