魔法のようなラブ・ストーリー『ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう』
ジョージアの新鋭監督アレクサンドレ・コベリゼがかける恋の魔法。
一目惚れした男女が一晩で別人に変わってしまうという呪いのような魔法と、美しい古都クタイシの人々との交流が織りなす心温まるラブストーリー。
Story:
ジョージアの美しい古都、クタイシ。
通勤途中で本を落とした薬剤師のリザ(オリコ・バルバカゼ)と、その本を拾ったサッカー選手のギオルギ(ギオルギ・アンブロラゼ)。
ほんの数秒間、言葉を交わしただけの二人は夜の道で再会する。
あまりの偶然に名前も連絡先も訊かないまま、白い橋のそばのカフェで翌日に会う約束をする。
だが邪悪な呪いによって、翌朝目覚めた二人はそれぞれ外見が別人に変わってしまっていた。
リザ(アニ・カルセラゼ)は薬剤の知識を忘れ、ギオルギ(ギオルギ・ボチョリシビリ)はサッカーボールの蹴り方が分からなくなっていた。
それでも約束のカフェへとやってきたが、近くにいるのに互いに気付くことができない二人であった。
やがてサッカーのワールドカップがはじまり、試合に夢中になる人々、そして映画の撮影隊も街へやってきて、撮影が始まる。
リザとギオルギは互いの本当の姿に気付くことができるのか?
ゆったりと時間が流れる美しい古都を舞台に、日々の生活が営まれてゆく愛に関する心温まるおとぎ話。
Behind The Inside:
映画学校の卒制作作品が世界的な評価に繋がる快挙
本作はベルリンの映画学校にコベリゼ監督が在学中に受けた助成金とジョージアのフィルム・センターからの助成金によって製作された。
これによって、スタッフや出演者への支払いなどが賄われ、安心して映画制作に注力できたのだという。
完成した作品は、ベルリン国際映画祭コンペ部門での国際批評家連盟賞に輝き、2021年開催の東京フィルメックスでは、グランプリに値する最優秀作品賞を受賞した。
今後、最も期待できるジョージア出身の映画監督の誕生である。
Awards:
- 第71回ベルリン国際映画祭:コンペティション部門出品作品・国際批評家連盟賞
- シカゴ国際映画祭:最優秀脚本賞・アレクサンドレ・コベリゼ
- 東京フィルメックス2021:最優秀作品賞(グランプリ)、学生審査員賞
『ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう/What Do We See When We Look at the Sky?』(2021年・ジョージア・ドイツ・2時間30分)
監督:
アレクサンドレ・コベリゼ
出演:
ギオルギ・アンブロラゼ、オリコ・バルバカゼ、ギオルギ・ボチョリシビリ、アニ・カルセラゼ、バフタング・パンチュリゼ 他
© DFFB, Sakdoc Film, New Matter Films, rbb, Alexandre Koberidze