前作『オールド』(2021年)に続く大ドンデン返しの帝王M・ナイト・シャマラン監督最新作!
突如、謎の訪問者たちに家に押し入られ、愛する家族1人の犠牲か、世界の終焉か?とあまりにも荒唐無稽な非情の選択を迫られる家族の不可解で不条理な運命。
Story:
人里離れた森の奥深くにある山小屋。
アンドリュー(ベン・オルドリッジ)とエリック(ジョナサン・グロフ)のカップルは、養女ウェン(クリステン・キュイ)と共に穏やかな休日を過ごしていた。
そこへ突如、武装したレオナード(デイヴ・バウティスタ)、サブリナ(ニキ・アムカ=バード)、レッドモンド(ルパート・グリント)、エドリアン(アビー・クイン)ら4名が訪れ、アンドリューの一家は謎の訪問者たちに拘束されてしまう。
レオナードたちは、世界の終末が迫ってきていて、家族の誰か一人が犠牲になれば回避できる、さもなければ何十万もの人命が奪われるという悪い冗談のような究極の選択をアンドリューたちへ迫ってくるのだった。
テレビに映る世界各国で起こり始めた甚大な災害を目の当たりにする一家はいつしか信じ始めるのだった・・・。
Behind The Inside:
スティーブン・キングも絶賛する小説「終末の訪問者」の映画化
シャマラン監督といえば、大ドンデン返しを用意し、ひねりの効いたオリジナル・ストーリーを自ら執筆してメガホンをとるタイプの監督であるが、本作には原作小説が存在する。
幻想的なホラー、ダーク・ファンタジー・ジャンルの第一人者であるイギリス人小説家ポール・トレンブレイによるベストセラー小説。
トレンブレイの才能を認めるスティーブン・キングもその作品世界を”戦慄すべき挑発である”と絶賛している。
シャマランが書いた脚本は、原作とは登場人物の中で命を落とす者、生き残る者を変えている。
予測不能なアポカリプス・ストーリーなだけに原作を読んでから観てみるのもまた楽しめるのではないだろうか。
またテロリストなのか、はたまた聖者なのか?全く解らない異様な雰囲気を放つ本作を引っ張り続けたレオナード役を怪演したデイヴ・バウティスタの演技は非常に評価が高い。
『ブレードランナー2049』(2017年)のバウティスタの演技を観て、感銘を受けたシャマランは出演依頼したのだという。
Under The Film:
未来の苦難の予言をもたらすヨハネの黙示録の四騎士
4名の訪問者たちは、7つの封印の内、はじめの4つの封印が解かれた時に現れると言われているヨハネの黙示録の四騎士をイメージしている。
終末予言書であるヨハネの黙示録に書かれていることを食い止めるために現れた四騎士を導く白い騎士は、白いシャツを身に付けたレオナード(デイヴ・バウティスタ)、赤シャツのレッドモンド(ルパート・グリント)は争いを起こさせる悪意を象徴する赤い騎士、青シャツのエドリアン(アビー・クイン)は死神を意味する青ざめた騎士、黄色いシャツを身に付けたサブリナ(ニキ・アムカ=バード)は飢えをもたらす黒い騎士を象徴している。
囚われるアンドリュー(ベン・オルドリッジ)だけが何故か、この4色の色の入ったTシャツを身に付けていることは、何か意味があるのか?
予測不能だが、ちょっといつもと違うテイストで進行する深読みをしてゆくと様々な仕掛けに気付かされるM・ナイト・シャマラン・ワールド、そして、お約束のラストの大ドンデン返しはあるのか?否か?
『ノック 終末の訪問者/Knock at the Cabin』(2023年・アメリカ・日本・中国・1時間40分)
監督:
M・ナイト・シャマラン
出演:
デイヴ・バウティスタ、ジョナサン・グロフ、ベン・オルドリッジ、ニキ・アムカ=バード、ルパート・グリント、アビー・クイン、クリステン・キュイ 他
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