SFロマンティック・コメディ『アステロイド・シティ』
ウェス・アンダーソン監督最新作は、いつものアンダーソン組のメンツに加えて、オスカー常連組の豪華なキャストがこれでもかと登場する、まさにスターだらけの砂漠の町が舞台。
架空のデザート、アステロイド・シティに全国から集まってきた様々な人々によるシュールな人間模様と、次第に明らかになってくる世界を揺るがす一大事とは・・・?
珠玉のアンダーソン・ワールド全開で贈るSFロマンティック・コメディ!
Story:
1955年、とある架空の砂漠地帯アステロイド・シティで開催される休暇も兼ねた学術コンペに参戦するために、全国から集まった天文マニアの青少年たちとそのPTA。
そこでシュールでシニカルな笑い溢れる人間ドラマとラブ・ロマンスが繰り広げられる。
だが天文学どころか、想像を超える一大事が町を混沌に包みこんでゆくのだった。
Behind The Inside:
オスカー受賞者4名とノミネート経験者が10名もいる豪華出演陣!
ウェス・アンダーソン映画といえば、常連俳優達の顔を思い出すものだが、本作では誠に残念なことにウェスの長編映画監督デビュー作『アンソニーのハッピー・モーテル』(1996年)以来、出演が途切れたことのない名優ビル・マーレイが出演していない。
理由は、出演を決めていたビルがコロナ・ウィルスに罹患したため、敢えなく降板となり、代わりにスティーヴ・カレルが登場と相なった。
代役も主演が張れる大物俳優というところが流石のウェス組としか言いようがない。
出演陣の中には、常連のエイドリアン・ブロディ(『戦場のピアニスト』(2002年)で主演男優賞受賞)、トム・ハンクス(『フィラデルフィア』(1993年)、『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994年)で2年連続の主演男優賞受賞)、フィッシャー・スティーヴンス(ドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』(2009年)で最優秀ドキュメンタリー作品賞を監督ルイ・シホヨスと共同受賞)、ティルダ・スウィントン(『フィクサー』(2007年)で助演女優賞受賞)の4名がオスカー受賞者である。
その他、前出のスティーヴ・カレルをはじめとして10名ものハリウッド・スターがオスカー・ノミネート経験者という豪華さ。
ドラマ『ブレイキング・バッド』シリーズで名を馳せたブライアン・クランストンは、毎夜、和やかに行われた宴会が楽しくて仕方なかったようで、「まるでスターのドリーム・キャンプのようだった」と述べている。
初出演となるマーゴット・ロビーにとっても正に夢が叶ったに違いない。
また変わり種の出演者としては、『ファンタスティック Mr.FOX』(2009年)で声優として出演していた、パルプのボーカル、ジャーヴィス・コッカーが再び出演している。
また豪華なアンサンブル・キャストとはいえ、ジェイソン・シュワルツマンと並んで、ほぼ主演格のスカーレット・ヨハンソンが演じるミッジ・キャンベル役に至っては、ウェスがスカーレットに当てがきして書いたとのことだ。
Awards:
- 第76回カンヌ国際映画祭:コンペティション部門出品作
『アステロイド・シティ/Asteroid City』(2023年・アメリカ・1時間44分)
監督:
ウェス・アンダーソン
出演:
ジェイソン・シュワルツマン、スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクス、ジェフリー・ライト、ティルダ・スウィントン、ブライアン・クランストン、エドワード・ノートン、エイドリアン・ブロディ、リーヴ・シュレイバー、ホープ・デイヴィス、スティーヴ・パーク、ルパート・フレンド、マヤ・ホーク、スティーヴ・カレル、マット・ディロン、ホン・チャウ、ウィレム・デフォー、マーゴット・ロビー、トニー・レヴォロリ、ジェイク・ライアン、ジェフ・ゴールドブラム、ソフィア・リリス、リタ・ウィルソン、ジャーヴィス・コッカー、フィッシャー・スティーヴンス、ボブ・バラバン 他
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