第21回東京フィルメックス、愛のまなざしを、市山尚三、万田邦敏、中村トオル、杉野希妃

映画という未来の果実を味わえる第21回東京フィルメックスが幕開け‼︎

第21回を迎える東京フィルメックスは、10月30日から有楽町、日比谷エリアにメイン会場を置き、アテネ・フランセとアンスティチュ・フランセ東京をサテライト会場として朝日ホールにて映画祭ディレクター市山尚三氏により開会式が執り行われた。

開会式後は、コンペ部門審査委員長を務める万田邦敏監督作『愛のまなざしを』がオープニング作品として上映され、その後のQ&Aでは、万田監督、主演の仲村トオル、そして主演とプロデューサーを兼任する杉野希妃が登壇、市山ディレクターMCの元、終始、和やかに質疑応答が行われた。


東京フィルメックス・コンペティションは、幅広くアジア地域から選びぬかれた全12作品が出そろった。

初日から台湾から聾唖学校でのセクシャル・ハラスメントを描いた衝撃作『無聾(むせい)』やフィリピンのドゥテルテ政権の元、すでに4万人もの犠牲者を出しているショッキングな超法規的殺人がまかり通っている問題を取り上げた非常に熱量の高いドキュメンタリー『アスワン』と怪作で飛ばしてくる。

現在のコロナ禍にあって、その揺るぎのない確かな作品選択眼に21回を迎えた東京フィルメックスの国際映画祭としてのプレゼンスを感じずにはいられない。

審査委員は、映画監督 万田邦敏、アメリカから映画評論家 クリス・フジワラ、アンスティチュ・フランセ日本・映画プログラム主任 坂本安美、アメリカから映画プロデューサー エリック・ニアリ、オランダから映画評論家 トム・メスの5名。

コンペティション作品

  • 『風が吹けば』(2020年・フランス・アルメニア・ベルギー)監督:ノラ・マルティロシャン
  • 『死ぬ間際』(2020年・アゼルバイジャン・メキシコ・アメリカ)監督:ヒラル・バイダロフ
  • 『迂闊(うかつ)な犯罪』(2020年・イラン)監督:シャーラム・モクリ
  • 『イエロー・キャット』(2020年・カザフスタン・フランス)監督:アディルハン・イェルジャノフ
  • 『マイルストーン』(2020年・インド)監督:アイヴァン・アイル
  • 『アスワン』(2019年・フィリピン)監督:アリックス・アイン・アルンパク
  • 『無聾 (むせい)』(2020年・台湾)監督:コー・チェンニエン
  • 『不死不休』(2020年・中国)監督:ワン・ジン
  • 『泣く子はいねぇが』(2020年・日本)監督:佐藤快磨
  • 『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』(2020年・日本)監督:池田暁
  • 『由宇子の天秤』(2020年・日本)監督:春本雄二郎
  • 『オキナワサントス』(2020年・日本)監督:松林要樹

特別招待作品
14作品が上映され、審査委員長の万田邦敏監督作品、エリア・スレイマン、デヴィッド・クローネンバーグ、アモス・ギタイ、ツァイ・ミンリャン、ツァイ・ミンリャン、ホン・サンス、といった常連組、アン・ホイ、ジョニー・トー、ツイ・ハーク、サモ・ハン、ユエン・ウーピン、リンゴ・ラム、パトリック・タムといった香港のベテランたちによるオムニバス映画も上映される。

特筆すべきは、3本もの超長編ドキュメンタリー映画が上映されること。
日本を代表するドキュメンタリスト、原一男の新作『水俣曼荼羅』が6時間9分、ベルリン国際映画祭にてエンカウンター部門で最優秀作品賞を受賞した『仕事と日(塩谷の谷間で)』が8時間、マノエル・ド・オリヴェイラ監督作『繻子の靴』が6時間50分と一日を1本の映画とじっくり過ごす心持ちで臨みたい作品ラインアップとなっている。

特集上映
市井の人々をユーモラスに描いたエリア・スレイマンの代表作3作品を上映。

第21回 東京フィルメックス / TOKYO FILMeX 2020
2020年10月30日(金) ~ 11月7日(土) (全9日間)+11月22日(日)
TOHOシネマズ シャンテ 10/30(金)~11/5(木)
ヒューマントラストシネマ有楽町 10/30(金)~11/5(木) *レイトショー
有楽町朝日ホール 10/30(金)、10/31(土)、11/6(金)、11/7(土)+11/22(日)
アンスティチュ・フランセ東京 11/5(木)、11/6(金)
アテネ・フランセ文化センター 11/6(金)
【併催事業:人材育成ワークショップ】 11/2(月)~11/7(土) オンライン

第21回東京フィルメックス TOKYO FILMeX 2020

11/30 第20回 東京フィルメックス 授賞式 有楽町朝日ホール 市山 尚三(東京フィルメックス ディレクター) MC:RIO 大倉 美子(通訳) 【コンペティション審査員】 トニー・レインズ(映画批評家・キュレーター・映画作家) ベーナズ・ジャファリ(女優) 操上 和美(写真家) サマル・イェスリャーモワ(女優) 深田 晃司(映画監督) 【学生審査員】 渡邉 安悟(東京藝術大学院) 北川 未来(東京学芸大学) 木村 翔武(慶應義塾大学) 【最優秀作品賞】 『気球』 Balloon 監督:ペマツェテン(Pema Tseden) 【審査員特別賞】 『春江水暖』 Dwelling in the Fuchun Mountains 監督:グー・シャオガン(GU Xiaogang) 【スペシャル・メンション】 『昨夜、あなたが微笑んでいた』Last Night I Saw You Smiling 監督:ニアン・カヴィッチ(NEANG Kavich) 『つつんで、ひらいて』book-paper-scissors 監督:広瀬奈々子 (HIROSE Nanako) 【観客賞】 『静かな雨』Silent Rain 監督:中川龍太郎 (NAKAGAWA Ryutaro) 【学生審査員賞】 『昨夜、あなたが微笑んでいた』Last Night I Saw You Smiling 監督:ニアン・カヴィッチ(NEANG Kavich) 【Talents Tokyo Award】 『About a Boy』 シヌン・ウィナヒョコ(Sinung Winahyoko) 11/30 第20回 東京フィルメックス 授賞式

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