世界最大の本の市、ニューヨーク・ブックフェアを通して知る“本”という魔法『ブックセラーズ』
まるで宝物探しのようなブック・ラヴァー必読の映画!ニューヨーク発!本のワンダーランドへようこそ!
Story:
本をめぐる世界は主に印刷に代わるものとして登場したデジタル化の波で、大きく様変わりした。
書店や本は、未来に生き残るのだろうか?という昨今、頭をかすめる永遠の問いを忘れてしまいそうになる作品が現れた!
読書家、そして、本の魅力に虜になった人々を魅了してやまない映画が本作『ブックセラーズ』である。
毎年、秋口に開催される世界最大規模のニューヨーク・ブックフェアの裏側から、業界で名を知られたブックディーラー、書店主、コレクターから伝説の人物まで、登場する人々の本への愛情、ユニークなキャラクターには誰もが心惹かれずにはいられない。
インタビューに登場するNY派の錚々たる作家たちや、ビル・ゲイツによって史上最高額で競り落とされたダ・ヴィンチのレスター手稿やボルヘスの手稿、「不思議の国のアリス」のオリジナル原稿など希少本が多数紹介される。
まるで本は、宝物か何かのように思えてくるから不思議だ。
時代が目まぐるしく変容する現代だからこそ、ここまで本に対して愛情深く、温故知新で知的な啓発に富んだドキュメンタリーはおススメです。
Behind The Inside:
61年もの歴史を誇るアンティーク本の見本市「ニューヨーク・ブックフェア」
会場となるニューヨーク、アッパーイーストにあるパークアベニューアーモリーは、1880年にレンガと石作りで建てられたゴシック様式の歴史的な建造物。第7連隊の武器庫だったこの巨大な倉庫を展示会場として運用されています。
筆者は数年前に、毎年、同じくパークアベニューアーモリーで開催されるアート写真の世界的な市、AIPADでレトロな写真コレクターで知られるゲイリー・オールドマンが夢中になって写真を一枚一枚、丹念に探して歩いている姿を会場で見かけたことがあります。
セレブもこっそり集う名だたるイベントが開催されている由緒あるスポット、ニューヨーク・ブックフェアもそんな有名イベントの一つなのです。
毎年、話題の書が展示販売されていて、昨年は、9・11テロにより崩壊したニューヨーク・ワールド・トレードセンターの設計図が瓦礫の中から発見され、展示されたことが大きなニュースとなりました。
『ブックセラーズ』2021年4月23日(金)公開、映画前売券(一般券)(ムビチケEメール送付タイプ)
『ブックセラーズ』(2019年・アメリカ・1時間39分)
監督:
D・W・ヤング
出演:
パーカー・ポージー(ナレーション)、フラン・レヴォウィッツ、ゲイ・タリーズ、デイブ・バーグマン、アディナ・コーエン、ナオミ・ハンブル、ジュディス・ローリー、ジム・カミンズ、アーサー・フルニエ、スティーブン・マッシ―、ビビ・モハメド、ヘザー・オドネル、レベッカ・ロムニー、ジャスティン・シラー、アダム・ワインバーガー、ヘンリー・ウェッセルズ
©2019 Blackletter Films LLC All Rights Reserved
2021年4月23日 全国順次公開‼
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