途中下車不可!ツイてない殺し屋がハマった弾丸列車での死闘『ブレット・トレイン』
ブラッド・ピット主演!弾丸列車に乗り込んだ世界一運の悪い殺し屋V.S.殺し屋軍団‼︎ それぞれの思惑が絡む120分間の超絶デスマッチの行方は?
Story:
舞台は東京、あるブリーフケースを盗む指令を受けた殺し屋レディバグ(ブラッド・ピット)は、楽勝な仕事と思い込み、銃も持たず、丸腰で京都行きの新幹線に乗り込んだ。
レディバグは奪ったブリーフケースを手に降車しようとするが、偶然乗り合わせた謎の女子中学生プリンス(ジョーイ・キング)、密命を帯びたタンジェリン(アーロン・テイラー=ジョンソン)とレモン(ブライアン・タイリー・ヘンリー)のコンビ、レディバグに恨みを抱くメキシコイチの殺し屋ウルフ(バッド・バニー)、変装好きの毒殺名人ホーネット(ザジー・ビーツ)、息子に重症を負わせた加害者を捜す元殺し屋キムラ(アンドリュー・コージ )、剣の達人エルダー(真田広之)、犯罪組織を率いるホワイト・デス(マイケル・シャノン)、といった癖があり過ぎるワルから次々と命を狙われるハメになる。
世界で最も運の悪い殺し屋は、京都まで高速で走る弾丸列車上で生き残りを賭けた死闘を繰り広げる。
Behind The Inside:
監督デヴィッド・リーチとブラッド・ピットは、歴戦の盟友だった‼︎
本作では、9割以上のスタントを自らやってのけたブラッドだったが、実は、監督のデヴィッド・リーチは、元ベテラン・スタントマンで長年に渡るブラッドのスタントダブル担当だった。
どことなく二人の顔立ちが似ているのは、デヴィッドがブラッドのアクション・シーンの影武者だったからだったのだ。
『ファイト・クラブ』(1999年)、『オーシャンズ11』(2001年)、『トロイ』(2004年)、『Mr. & Mrs. スミス』(2005年)といったブラッドの代表的名作のスタント・シーンは全てデヴィッドが体を張ってこなしている。
その後、デヴィッドは、キアヌ・リーブス主演で大ヒットしたノン・ストップ・ガンアクション『ジョン・ウィック』(2014年)で初メガホンをとったが、監督としてのクレジットは、スタント仲間のチャド・スタエルスキに譲り、共同監督ではあるが、クレジット非表記としている。
苦労を重ねて現場を渡り歩いてきた二人の男の友情はデヴィッドが監督になってからも続き、彼の2本目の監督作『デッドプール2』(2018年)では、ブラッドがこっそりカメオ出演を果たしている。
そして、二人の友情の証は本作に結晶した。
Must Point:
原作の伊坂幸太郎ワールドをハリウッド流にアレンジした傑作映画‼︎
伊坂幸太郎原作本の映画化は日本国内では10作品以上製作されてきており、『アヒルと鴨のコインロッカー』(2007年)、『重力ピエロ』(2009年)、『ゴールデンスランバー』(2010年)といった名作が作られてきたが、ハリウッドでの映像化は初めてである。
本作が作られたキッカケとなったのは、2010年に発表された原作のミステリー小説『マリアビートル』をイギリス、ロンドンの出版社ハーヴィル・セッカーにより英語翻訳版の作品を海外で発刊したことだった。
すでに高評価を得ている『ブレット・トレイン』の興行的成功次第では、『マリアビートル』の前作にあたり、日本では2015年に映画化もされている『グラスホッパー』(2004年)や、関連作となる『AXアックス』(2017年)といった作品が次々とハリウッド映画化といった流れもできるのかもしれない。
『ブレット・トレイン/Bullet Train』(2022年・アメリカ・日本・2時間32分)
監督:
デヴィッド・リーチ
出演:
ブラッド・ピット、サンドラ・ブロック、ジョーイ・キング、アーロン・テイラー=ジョンソン、ザジー・ビーツ、ブライアン・タイリー・ヘンリー、マイケル・シャノン、真田 広之、バッド・バニー、アンドリュー・コージ 他
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