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アダマン号に乗って、オン・アダモント、On the Adamant、フランス、ロングライド、ニコラ・フィリベール、ベルリン映画祭金熊賞受賞!長編ドキュメンタリー『オン・アダモント/On the Adamant(英題)』、今年のベルリン映画祭で驚きと共に大賞である金熊賞を受賞したのは、生粋のドキュメンタリスト、ニコラ・フィリベールが丹念に撮った長編ドキュメンタリー。 パリ、セーヌ川に浮かぶ"アダモント号"(最高硬度を持つ超金属=誰にも征服されない、即ち、自由)という名のデイケア・センターでの人々が癒されてゆく日常をカメラはじっと見つめてゆく。、セーヌ川に浮かぶユニークなデイケア・センター、ドキュメンタリー映画が脚光を浴びる時代、オール・ザ・ビューティ・アンド・ザ・ブラッドシェッド/All the Beauty and the Bloodshed(原題)、審査員長を務めたクリステン・スチュワート、第73回ベルリン国際映画祭:金熊賞(作品賞)、エキュメニカル審査員賞(スペシャル・メンション)、

ベルリン映画祭金熊賞受賞!長編ドキュメンタリー『アダマン号に乗って』

今年のベルリン映画祭で驚きと共に大賞である金熊賞を受賞したのは、生粋のドキュメンタリストであるニコラ・フィリベールが丹念に撮った長編ドキュメンタリー。

パリ、セーヌ川に浮かぶ”アダマン号”(最高硬度を持つ超金属=誰にも征服されない、即ち、自由)という名のデイケア・センター。そこで人々が癒されてゆく日常を、カメラはじっと見つめてゆく。


Story:

パリの中心部を流れるセーヌ川に係留されたアダマン号という名の船。

そこは様々な精神疾患を抱えた人々が頼りにして訪れる川に浮かぶデイケア・センターである。

人間性を回復し日々の生活を持続させてゆくために、ケアセンターのスタッフと訪れる人々とのアイデアに溢れたワークショップ形式の心の交流を、フィリベール監督自ら撮影するスタイルで真摯な目線で捉えてゆくドキュメンタリー。


Behind The Inside:

セーヌ川に浮かぶユニークなデイケア・センター

アダモント・デイケア・センターは、シャルル=ド・ゴール橋のたもとに係留されているセーヌ川右岸に浮かぶ様々な精神疾患を抱えた人々のためのデイケア・センター。

自律性を培い、安心して社会生活を送るためのメンタルヘルスの支援を行う施設である。

アダモントは、精神科医、心理学者、看護師、作業療法士、専門教育者、心理学者、ケアコーディネーター、医療秘書、病院サービスエージェント、またアーティストやアートセラピストといった外部スタッフによって、構成されている。

Centre de jour l’Adamant – Hôpitaux de Saint-Maurice

Pôle Paris Centre Centre de jour L’Adamant Hôpital de jour et CATTP Médecin responsable : Dr Sabine BERLIERE Contactez notre secrétariat L’Adamant Port de la Rapée – 75012 Paris Tél. : 01 53 46 75 00 ou 01 42 77 59 11 Fax : 01 53 46 75 07 Mail : centrejour.pariscentre@ght94n.fr Consultez le plan Horaires d’ouverture Du lundi au vendredi de 9 h 15 à 17 h.


『アダマン号に乗って』特報

Under The Film:

ドキュメンタリー映画が脚光を浴びる時代

昨年のヴェネチア国際映画祭でも医療用麻薬オピオイド薬害を追求する写真家ナン・ゴールディンの姿を追った『オール・ザ・ビューティ・アンド・ザ・ブラッドシェッド/All the Beauty and the Bloodshed(原題)』(2022年)が金獅子賞を受賞し、本年度のアカデミー賞・長編ドキュメンタリー賞ノミネートまで登り詰めたように、今や世界が良質のドキュメンタリーを必要としていることは明白である。

地球上で戦争や内戦、人種差別や性的アイデンティティを巡る問題や貧富の差の拡大、また2020年以降の新型コロナ・ウィルスの世界的蔓延等、商業劇映画が作り出すイマジネーションでは賄いきれないほど、現実世界の不安定化は、刺々しいほどに複雑になってきている。

監督自ら一台のカメラを手に取り、ドキュメンタリーというメスで世界に切り込んでいくという映像制作の手法は事の真理を掴むという点では非常に真摯な向き合い方である。

社会派作品が好まれる傾向にあるベルリン映画祭であるが、審査員長を務めたクリステン・スチュワート以下、各審査員は人と人との触れ合い、日々生きるということの大切さにカメラを向け続けたフィリベール監督のミニマルだが、現実を掬い取った観察眼に大賞を授けた。

20年の俳優キャリアがあり、稼いだギャラの額も天文学的数字を叩き出しているセレブ中のセレブのクリステンは、10年ほど前にUCLAに通い映画を学び、短編映画の監督作を粛々と発表してきている。

そんなクリステンが本作『アダマン号に乗って』を金熊賞に選んだのは、映画祭、そして映画の未来にとってもナイスなケミストリーだったのではないのだろうか。


Awards:

  • 第73回ベルリン国際映画祭:金熊賞(作品賞)、エキュメニカル審査員賞(スペシャル・メンション)

アダマン号に乗って

パリの中心地、セーヌ川のきらめく水面に照らされた木造建築の船に、今朝もひとり、またひとりと橋を渡ってやってくる。ここ〈アダマン〉はユニークなデイケアセンター。精神疾患のある人々を無料で迎え入れ、創造的な活動を通じて社会と再びつながりを持てるようサポートしている。この船では誰もが表情豊か。精神科医療の世界に押し寄せる”均一化”、”非人間化”の波に抵抗して、共感的なメンタルケアを貫くこの場所をニ…


『アダマン号に乗って/On the Adamant』(2023年・フランス・日本・1時間49分)
監督/撮影:
ニコラ・フィリベール


Reels:

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人生、ただいま修行中(字幕版)

フランス、パリ郊外の看護学校。40人150日間の感動奮闘記。誰もが最初は一年生で、失敗を繰り返しながら人生の旅は続く 舞台となるのは、ニコラ監督が焦点を当て続けてきた、人間はいかにして成長することを学ぶのかというテーマとは切り離せないものごとの基盤となる教育の場。パリ郊外の看護学校で学ぶ年齢、性別、出身も異なる多様な生徒たち。採血も点滴も抜糸もギブスを外すことも、全てが初体験。右も左もわから…


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Reload:

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【更新】2023年3月30日


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